3/12(土)ゲスト:坂本安美

14:00 上映『Wanda』(監督:バーバラ・ローデン) *オリジナル英語版。日本語字幕なし。
16:00 トーク

坂本安美(さかもと・あび)
東京日仏学院映画プログラム担当。東京出身。慶應義塾大学法学部卒業。『カイエ・デュ・シネマ・ジャポン』誌元編集委員。1996年より東京日仏学院にて映画上映の企画・運営を担当している。フランスから監督、俳優、映画批評家らを招聘し、日本では上映の機会があまりない作品を中心に紹介しながら、上映と批評との関係、国境を越えたアーティスト、書き手の交流についてつねに模索している。

『Wanda』
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1971年/103分/35ミリ/カラー
監督・脚本:バーバラ・ローデン
出演:バーバラ・ローデン、マイケル・ヒギンズ、ミルトン・ギトルマン
夫に離別され、子供の親権もなく、職も失い、有り金もすられた女性ワンダが、偶然知り合った男といつの間にか犯罪に巻き込まれ、逃避行をつづける。エリア・カザンの妻で女優のバーバラ・ローデンの処女作にして遺作。本作に惚れこんだイザベル・ユペールが版権を買い取り、ニュープリントでこの幻の傑作を甦らせた。「『Wanda』には奇跡が存在していると思う。通常は、表象されたものと書かれたもの、テーマとアクションの間に距離がある。しかしここではその距離が完全に消滅し、ローデンとワンダの間にあるのは、直接的で決定的な一致なのだ」(マルグリット・デュラス)
*オリジナル英語版。日本語字幕なし。

この作品は2009年に東京日仏学院で開催した特集「カンヌ映画祭 監督週間の40年間をふりかえって」で上映しました。ワンダ=ローデンの写真、そのスチールの中には切羽詰った、無視できない何かがありました。そして実際に目にし、心底驚き、揺さぶられました。映画史のこの「奇跡」をもう一度、そしてもっと多くの方と再び発見したいと思います。(坂本安美)